イベント企画団体名 | ケアラーサポート研究会 |
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分類項目 想定する対象者 |
専門知識や高い関心を持つ人を想定 |
実施形態 | シンポジウム |
企画の趣旨 | 私どもの研究結果から、家族介護者は脳卒中リスクが高いことが示されました。欧州では家族介護者支援法が制定されており、これに基づいて医療機関が家族介護者の健康支援制度の一役を担っています。一方、日本では法や社会制度としての整備はなされていません。 この自由集会では家族介護者の脳卒中予防を軸に、脳卒中の専門家、欧米の家族介護者支援法の専門家、家族介護者支援の実践家が話題提供をします。自助と互助だけでは限界がある家族介護者の健康支援を皆さんと考えたいと思います。、 |
実施規模 | 30人 |
開催予定日 | 2014/11/04(火) |
開催日程 | 17:30-19:30 |
開催地区 | 愛知県外 |
開催場所 |
宇都宮共和大学 宇都宮シティキャンパス 6F 講義室602 (〒320-0811 栃木県宇都宮市大通り1丁目3番18号)
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イベントの 問い合わせ先 |
yokoh1922@yahoo.co.jp 担当:堀 FAX:052-719-3110 |
イベント 詳細URL |
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詳細 | 1) 日本の家族介護者の健康特性と健康支援活動の実際 17:40-18:05 ケアラーサポート研究会代表 名古屋大学大学院医学系研究科 前教授 堀 容子 欧米の大規模疫学研究から、家族介護者は心脳血管疾患のリスクが高いことが報告されている。さらに、「姿をみせない患者」とも考えられており、健康支援サービスが整備されている。我々の研究でも、在宅で重度の要介護者をケアしている家族介護者は、非介護者よりも高血圧有病率や脳卒中リスク、抑うつの有訴率が有意に高いことが明らかとなり、日本でも家族介護者への健康支援の必要性が示唆された。しかし、終日介護をしている家族介護者は、介護のために生活習慣が乱れることが多く、生活習慣の修正を中心とした従来の保健指導は無意味である。このため、家族介護者の健康支援は、生活支援サービスなども含めた包括的な支援対策が必要である。現在、ケアラーズカフェで行っている健康支援活動を紹介する。
2)家族介護者の脳卒中予防について 18:00-18:30 由利組合総合病院保健福祉活動室 鈴木一夫 ケアラーサポート研究会の調査結果より、介護をしていない人と比べて、家族介護者の高血圧は肥満と独立した関連を示さないことが明らかとなった、現在、地域における高血圧対策は、肥満を原因としたメタボリックシンドローム対策が中心であり、この観点からも家族介護者の高血圧対策は不十分になる可能性がある。 また、健診受診率も低く、自分が高血圧であることを知らない家族介護者や、降圧剤を服用していても血圧管理の悪い人が多い。介護に追われて自分自身の生活習慣を変えにくい家族介護者に対する地域での脳卒中予防についての提言を行う。
3)欧州における家族介護者の健康支援における医療機関の役割について 社会学の立場から 18:30-19:00 静岡大学名誉教授 三富紀敬(都合により欠席されますが、代理として名古屋市立大学加藤憲が話題提供をします) 要介護者に対するサービスは、介護保険で行われている。しかし、家族介護者の支援はNPOが主体となった介護者支援センターなどである。イギリスなどの欧州を対象とした医療機関の家族介護者支援を紹介する。
4)家族介護者支援からみた家族介護者の健康に対する態度について 19:00-19::15 家族介護者グループ NPO法人 てとりん 代表 岩月 万季代 家族介護者は介護に追われて自分の健康を二の次にしやすい。また、自分の主観的健康状態は悪いが、客観的な健康状態を把握したがらない面がある。このような家族介護者の態度についての実際やその背景について事例とともに紹介する。
話題提供後、意見交換:19:15-19:30 |